離乳食について
BABY FOOD
「食べたい」という意欲を大切に
乳幼児の健やかな心身の発達と成長のために、毎日の食事は重要な役割を担います。特に離乳食は、生涯の食生活の第一歩となる大切なもの。この時期に食べる楽しさを知り、「食べたい」という意欲を育てるため、のどか保育園ではさまざまな工夫をしています。
のどかの離乳食 3つの工夫
調理の工夫
のどか保育園での離乳食の提供は、離乳後期から。幼児食同様、離乳食アドバイザーの資格を持つ専門の管理栄養士が献立をつくり、園内の調理室で調理をしています。
調理のポイント
●食べやすい形・固さ
手づかみして食べやすいスティック形状(チャレンジメニュー)、歯茎でつぶして食べられる固さ(噛む練習)になるよう調理しています。
●彩り豊かに
色合いが暗めになりがちな離乳食も、明るい色味で食欲をそそり、楽しい気分で食事ができるよう努めています。
●誤嚥防止
ブルーベリー、ぶどうのような丸くて表面がつるつるしている食べ物は、小さく切ったりつぶしたりして形を変える、柔らかくくたくたになるまで煮るなどして誤嚥事故を防ぎます。
保育室での工夫
そろそろ離乳食?その前に…
離乳食を始められる月齢が近づいたら準備開始!保育室では先生たちがさまざまな配慮とサポートをしています。
ほ乳瓶の乳首の見直し
ほ乳瓶の乳首について保護者の方から質問があった際は、舌やあごの筋肉をしっかり使って飲むことが出来るよう「ミルクが出すぎない月齢に合ったもの」の使用をおすすめしています。
開始日や段階は様子を見ながら決める
離乳食の進み方には個人差があります。給食や離乳食の開始日や段階は、それぞれの子どもの歯の生え具合や月齢を参考にして決めています。様子を見ながら焦らずにが基本です。
物を口に入れてみることは、物の性質(固さなど)を知る感覚や、指で上手につまむ能力を育てます。そのため、園では歯固めなどのおもちゃを使ったり舐めて確かめたりする行為を禁止しないようにしています。気になる衛生面についてはおもちゃをしっかり消毒して対応しています。
歯固めなどのおもちゃを禁止しない
乳児は食べ物が固いと判断すると、口を上下に動かしますが、固さを知る経験が少ないと、咀嚼が不十分になり、丸飲みして喉に詰まらせてしまうことがあります。
楽しくしっかり食べるためのポイント
できたら褒める
食事中の声かけは「できたら褒める」が基本。乳児にとっては、食べ物を口に入れられる、スプーンですくえるだけでもすごいことなのです。褒めることで意欲も引き出します。
適度な運動
普段からしっかりと身体を動かすことで体幹が鍛えられ、噛む力も強くなります。運動でお腹もペコペコになり、食欲もモリモリに。
座位の安定
口の動きを支える頭部や体幹の安定のため、椅子の上にクッションを置いて机と身体の高さを調節しています。足が床についていない場合は、牛乳パックで作った台を足元に置いて安定させています。
「自分で食べたい!」を満たす!手づかみ食べのススメ
離乳食後期の頃になると、子どもは食べ物をじっと見つめたり、手を伸ばして触れようとしたりして、食べ物に興味を示すようになります。園では「自分で食べたい!」という子どもたちの意欲を大切にし、手づかみ食べを進めています。
スプーンへの移行がスムーズに
手づかみ食べで食べ物を口まで持っていくことにより、手元から口までの距離感や位置関係、食べ物の量の加減を覚えることができ、スプーンへの移行がスムーズになります。親指、人差し指、中指の3本でつまんで食べることも手先や指を上手に動かすことにつながります。
体感概念の形成を促す
体感概念とは、触覚、味覚、嗅覚を中心とした体感刺激に関する概念のこと。手づかみ食べで五感を使い、いろいろな形や感触をした食べ物に親しむことで体感概念の形成が促されます。
●家庭では保護者のストレスにならない工夫を
まだ食べるのが上手でないため、手づかみ食べをすると、子ども自身もテーブルや床も汚れてしまいます。片付けが楽なように、床に新聞やシートを敷いておくと良いですよ。余裕がない日はスティック野菜を手づかみメニューにするのもおすすめです。子どもも保護者も負担にならないよう、気負わず進めましょう。
食具の工夫
スプーンは段階的にステップアップ
●遊びの中で練習を
スプーンの練習を兼ねて、園での活動にレンゲやスプーンで物をすくう遊びを取り入れています。
●スプーンを使い始める頃
食器から食べ物をすくう練習をします。保育者が子どもの背後から手を支え、一緒に口へ持っていくようにしています。
●一人ですくって食べられるようになる頃
食べたいという気持ちから手づかみになることも。そんな時はスプーンを持っていることを忘れていることが多いため、「スプーンを持っているよ」「スプーンで食べようね」と声をかけたり、スプーンを持つ手の甲に触れて知らせたりすると、また使い始めます。毎日の繰り返しが大切です。